当社は15年以上に渡り四大コレクションを分析しており、カラー・素材・柄・アイテムなど、20以上のカテゴリ毎に今後のマストトレンドを予測し、クライアント様へ情報提供を行っています。また消費者の価値観や市場環境の変化など、マーケット分析も実施しています。当ブログでは、クライアント様への情報提供後、その内容から一部分を抜粋した形で読者の皆様にお伝えします。 なお、より詳細で鮮度の高い情報や、その他ブランド開発・ディレクション作成・商品企画についてのご相談は
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しばらく更新が途絶えてしまい申し訳ありませんでした。これまでトレンド情報が中心となっていた当ブログですが、今回よりマーケット分析やアイテムのヒット予測などを加え、より幅広い情報をお届けできるようにしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
今回はマーケット分析で、「DEWKSと祖父母」というテーマを取り扱いたいと思います。
3世代消費の拡大
三菱総合研究所によれば、DINKS(共働きで子供を持たない夫婦)の場合、親と同居、隣居または、30分以内の場所に住んでいる比率が約30%であるのに対し、DEWKS(共働きで子供のいる夫婦)の場合には、この数値が約50%まで上昇する。
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この主な要因は子供の存在だと考えられ、育児を祖父母に助けてもらうことができるため、DEWKSの方が親と同居や隣居、近居での生活を選択していると推察される。
近年、3世代消費という言葉をよく聞くようになった。祖父母と近くに住んでいれば、週末などに3世代で買い物や食事に行く機会も少なくはないだろう。消費が上向き、年金受給が始まった「団塊の世代」を中心とした3世代消費への期待は大きく、さまざまな企業がブランディングや売場開発を行っている。
3世代消費に適したエリアとは
さて、ここで考えてみたいのは、3世代消費に適したエリアである。都心部が良いのか、都心から離れた場所が良いのか。先に答えを挙げれば、それはその中間ではないかと考えられる。
都心部だとDINKSには暮らしやすいかもしれないが、祖父母の生活や子供の教育環境といった点では、やや向いていないように思われる。かといって、都心から離れ過ぎたエリアは共働きをする父母の職場までの通勤の負担が大きくなり敬遠される可能性が高い。
このように考えると、職場がある都心エリアからあまり離れず、かつ3世代が生活しやすい、都心近郊~郊外エリアということになり、これらのエリアに存在するSCマーケットなどでは、今後、年金を受給する「団塊の世代」、共働きの「団塊ジュニア世代」、そしてその子供(小学生前後)にあたる「団塊グランチャ世代」の3世代消費に向けたMDの再構築が有効となるのではないだろうか。
以上、マーケット分析「DEWKSと祖父母」でした。
次回はトレンド分析で、アメカジミックスについて取り扱いたいと思います。
どうぞお楽しみに。